GITZOの定番三脚といえばマウンテニア。現行マウンテニアの発売が2014年。もうかれこれ8年のロングセラー!毎年のようにモデルチェンジする三脚メーカーもありますけどそこはやはり信頼のGITZO!
良いものは変える必要がないんです。
その完成度の高いマウンテニア、汎用性が売りだけに当然センターポールがついてます。
しかしその分重量が重くなり、携行性が犠牲になってます。
しかもローアングル撮影時にはセンターポールを外さないといけない・・
(センターポールの着脱自体は簡単です)
そもそも最近は最初からセンターポールがない三脚が人気を博しています。
『GITZOもそろそろセンターポールなしの三脚発売してくれないかな〜。』
そんなあなたの願望を今すぐかなえてくれるのが今回紹介するアイテムです。
センターポール必要?
室内での物撮りなどと違ってアウトドアでの撮影はセンターポールを使わないこともしばしば。微妙な高低差が重要なマクロ撮影などでは勿論あったほうが良いでしょうが、風景撮影などではセンターポールがなくてもなんとかなることの方が多いです。
逆にセンターポールがなければその分三脚も軽くなるし、ローアングルの撮影も楽に行えるので、メリットの方が大きくなります。
『じゃあマウンテニアのセンターポールを最初から外しておけばよいのでは?』
そう思ってこの形で運用していたこともありました。
ただセンターポールを外した部分の穴が, ちょっと気になるんですよね。なにかオプションで穴を塞ぐものがあれば良いのに・・
システマチックでいいじゃん!
そもそもセンターポール使わないのであればシステマチックがあるではないですか!
しかしな〜・・・システマチック三脚は、剛性・安定感は史上最強なんだけど、その分重い・・。
携帯性もも史上最低レベル。
システマチック最軽量のGT3543LSでも2.03KG。
まあ、システマチック三脚に携行性を求めてはいけないんですが・・・
一度GITZOを使うともう三脚はGITZOしか使えない・・・・
センターポールいらないなら
『◯EO◯OTOのレ◯ジャーシリーズを使えば?』
いや、GITZO以外はNGです。GITZO以外の三脚は使いたくないんです・・・
GITZOの堅牢性を体感してしまうと他の三脚はすべて不良品に思えてきます。
GITZOでもセンターポールなし三脚を使いたい!(^o^)
でもシステマチックは重くて嫌!(TOT)
そんな我儘なGITZOファンの願いを叶えるのがこのマーキンスのTH-230なのです。
TH-230
こちらがその三脚ハブです。なんとも不思議な形状、それと渋い色が印象的です。
以下マーキンスHPよりTH-230の説明文の引用です。
TRINPLE HPより
マーキンス 三脚ハブ TH-230は、ジッツオ (GITZO) 三脚用アイテムです。三脚の脚のみをハブに取り付けることで、軽量・コンパクト化が実現します。マウンテニアの場合、センターポールを外すことにより、従来よりも安定したマクロ撮影が可能となり、持ち運びの負担も軽減します。※軽量化に対する参考値としてジッツオ GT2531で比較してみますと、本来1538gであるのに対して、TH-200に付け替えることにより約210g の軽量化が実現し1326gになります
なるほど〜。ちなみに説明文は TH-200とGT2531(旧タイプのマウンテニア)との組み合わせでの重量になってます。
どれぐらい軽量化できる?
では私の現行GT2532と、センターポールを取り外したGT2532、最後にTH-230の換装後の重量を計ってみます。
1690g→1532g(センターポールなし)→1399g(TH-230換装後)
センターポールを外しただけでは 158gの軽量化に留まりましたがTH-230に換装後はなんと291gも軽くなりました!
ちなみに取り外したGT2531のセンターポールとプレートの重量は・・・
505gです。かなりズッシリとしていますね。逆にこの重さがGITZO三脚の安定感を生んでいるのではないかと思います。センターハブが軽量化されることでこの安定感が損なわれないのでしょうか?
そんな心配性の私のためにハブ換装前と換装後の振動テスト動画をマーキンスが用意してくれていました。
なんと TH-230(動画では TH-200)に交換することで「振動が30%も抑えることができた」らしいです!どうやらオリジナルのセンターポールとプレートの間の首の部分を取り除くことで振動を抑制しているようです。圧倒的な安定感を誇るGITZOのシステマチックの形状を思い浮かべるとそれも納得ですね。
TH-230に換装後の姿はミニシステマチックと呼べなくもないですね。
換装前と換装後の外観比較
センターコラムを繋ぐネックがなくなったことでいかにも安定感が増しているように見えますね。
交換方法
準備
基本的にヘックス型の六角レンチが二本あれば換装可能ですが私は上写真の物を使いました。
① TH-230 ②六角レンチ(PB L型ヘクスローブレンチ) ③多目的グリース(Super Lube)
④GITZO 純正グリース ⑤ドライヤー
交換方法
換装方法はいたって簡単です。
脚を止めているネジを外して、その他のシャフトやワッシャーをそのままTH-230に移植すれば完了。
グリスなどが足りてなければお好みで足します。
ネジが硬いときの対処方法
簡単に緩んではいけない三脚の脚部分。出荷時にはかなりキツく締められています。
(ロックタイト(ねじ止め剤)は使われていません。)
そんなときにはドライヤーを使いましょう。
三脚の開脚部分のネジの部分を2分ほど温め、その後1分ぐらい放置します。
ドライヤーで温められた金属が膨張して、その後冷えることでネジ溝の間に隙間が出来てネジを回しやすくなります。一回で緩まなくても、焦らず「温めて冷やす」を何回か繰り返しましょう。
付属のヘックスレンチは使わない!
GITZOといえばヘックスネジ。通常の六角ネジではないので六角レンチは勿論NG。
普段あまり使わないヘックスネジなのでGITZO三脚を新品で買うと必ず付属品でヘックスレンチがおまけで2本ついてきます。しかし!このおまけのレンチの精度があまりよろしくない・・・
精度の悪いレンチで無理に緩めようとすると、必ずネジ山を舐めて、最悪ネジ山が潰れます・・・・ということで ネジを緩めるためには精度の高いヘックスレンチを揃えましょう。
おすすめはPB-SWISS TOOL。非常に精度が高く安心してネジを回せます。
写真の通りビッタシとねじ山にハマって手を離しても落ちません!
GITZO三脚のメンテ用に是非2本買い揃えておきましょう。
実践投入
先日伊豆の海でTH-230に換装したマウンテニアGT3532を早速使ってみました。
めっちゃ軽い!
約300g軽くなるともはや別の三脚です。
今回はビーチを一キロぐらい歩きましたが、重さは全然感じませんでした。
砂浜では石突にスノーシュー被せて使うので、三脚本体の軽量化は非常に嬉しく助かりました。
ローポジションの撮影がしやすい
海撮影では砂場の漂流物や岩をフレームに入れて撮影することが多いのでローアングルを多用します。その際センターポールが邪魔になるので、やはり最初からない方が断然撮影はしやすかったです。
砂場での微妙な高低差の調整はセンターポールがあった方が良いかも
今回は浜辺の撮影だったので脚で 微妙な高低差の調整時に三脚脚のナットが砂を噛んでしまいました。
そのあたりセンターポールを使って調整できれば避けれたかもしれませんね。(海撮影後は三脚のメンテナンスをお忘れなく!)
TH-230:このアイテムはお勧め!!
『軽量になったことで安定性が犠牲になるのでは?』
『でも非純正のハブってどうなん?』すべて杞憂に終わりました。
プレートの重心が低くなることでより安定性が増し、堅牢なGITZOの脚とあいまって砂地の上、波の中、換装前と変わらず(もはやそれ以上?)しっかりとブレなくカメラを支えてくれました。
マーキンスの自由雲台ともばっちり合うんだな、これが!!
GITZOのマウンテニアがちょっと重くて持ち出さなくなってきた方に是非使っってほしいアイテムです!
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